神社の正しい参拝方法はあるのでしょうか?
神社の参拝者を見ていると、参拝方法は皆さんバラバラですよね。
では参拝方法に正解があるのか?
今回は、神社の参拝方法についてお話していきます。
正しい参拝方法とは
正しい参拝方法と言われても、普段の生活の中で教わることがないですよね。
神社へ行った際に、周りの人をみて、何となく真似をしてませんか?
あなたも、手を洗って、お賽銭を入れて、鈴を鳴らして、お辞儀して、2回拍手して、
願いごとをして、最後にお辞儀して……みたいなことをしていますよね。
実は、それだけでも正解なんです。
でも、今回のテーマである神社の参拝方法を読んでいくと、作法を覚えるだけでも大変だと思ってしまうかもしれません。
なので、神社に足を運んでもらえなくなると困るので、先に結論を言います。
神社でお参りする際の作法には、厳格な決まりはありません。
大切なのは、”神様に敬意を払うこと”です。
”神様に敬意をはらうこと”。たったこれだけで、神様に好かれますよ。
ただ、もう少しだけ神様に好かれたい! と思ったら、どんな神社・神様なのか知ってから、お参りしてくださいね。
と言っても、神社にある「由緒」などの説明が書かれている看板のようなものを読むだけです。
↓↓
もし無かったり、探せなかったりしたら、参拝の後でもいいので、参拝した神社についてネットでググってください。きっと書かれているページが見つかりますよ。
由緒を見ると、何という神様が祀られているかわかると思います。
なので、「〇〇様が祀られているんだ。」ぐらいの気持ちで参拝しましょう!
あなたも話しかけられたときに、「すいません。・・・」よりも「〇〇さん。すいません。・・・」と最初に名前を呼ばれたほうが嬉しいですよね。
それと同じです。
参拝の後でもよいので、「〇〇神様ありがとうございました。」と心の中でつぶやいてくださいね。
たったこれだけで、もっと神様に好かれますよ。
では、作法についてお話ししていきます。
作法は神様が考えたわけではなく、人間が考えたことです。
ではなぜ、作法があるのでしょうか。
手水舎(手や口を清める所)にある柄杓(ひしゃく)や拝殿に鈴やお賽銭箱はあるけど、一定のルールがないと、どのようにしたらよいのかわからないからです。
神社によっては作法が決まっている所もありますが、ここでは、一般的な参拝作法を書いていきます。
堅苦しくならず、あくまでお参りする際の参考として、見ていただければと思います。
服装について
神社の参拝するときの服装について悩むことはありませんか。
これも悩む必要はありませんよ。
参拝する場合は、普段着で大丈夫です。ただし、神様に敬意を払う気持ちは持っていてくださいね。
作法といっても、一般的なマナーを守っていれば問題ありません。ガムをかんだり、スケボーに乗ったまま神社へ入るなどはだめですよ。あと、帽子をかぶっていたら、参拝するときだけは、外してくださいね。
また、昇殿参拝(社殿の中など特別な場所での参拝)は、男性の場合はスーツ、女性も同等の服装が良いとされています。ただし、スーツ着用でないと、昇殿参拝ができないわけではありません。
あくまで、神様に敬意を払う気持ちが大事です。
鳥居のくぐり方
次は、鳥居のくぐり方です。
神社の鳥居は、世俗と神域との境界線、結界の役割を果たしていると言われています。
鳥居については、記事を書いたので、ご覧ください。
→神社の鳥居はなぜ赤い? 鳥居の起源・意味にせまります。
→神社の鳥居で不安・ストレスが改善される方法とは?
その鳥居のくぐり方ですが、以下のとおりです。
1.鳥居の前で、軽く一礼します。 2.右側か左側に寄って入ります。 3.鳥居をくぐる際は、 ・右側から入る場合は右足から ・左側から入る場合は左足から 入ります。
1で神域に入るので、「失礼します」という気持ちで軽く一礼します。ちなみに、神道では軽く一礼することを揖(ゆう)と言います。
2はなぜ、中央を歩いてはいけないかというと、鳥居には参道が通っており、参道の真ん中は、正中(神様がと通られる道)となっています。伊勢神宮や伏見稲荷大社では、真ん中に人が通れないようになっています。
3は鳥居をくぐる際に、正中(神様)におしりを向けて入らないようにするためです。実際、神職の方が、拝殿に出入りする際は、神様におしりを向けずに出入りています。
出るときも、同じように、鳥居を出た後に、感謝を込めて、一礼します。
参道の歩き方
鳥居をくぐると、拝殿までの間は、参道と呼ばれています。
参道の真ん中は鳥居と同じように、正中(神様が通る道)となります。
そのため、鳥居をくぐるときと同じように、参道の真ん中は通らないようにします。
真ん中を横切る必要がある場合は、軽く頭を下げてから横切るとよいですよ。
手や口を清める
神社へ入ると、手や口を清めるための、手水舎があります。
手水舎の読み方は神社仏閣ごとに独自に名付けられており、「てみずや」「てみずしゃ」「ちょうずや」などと呼ばれています。
昔は、禊(みそぎ)といい、川や海、湧き水などで身を清めてからお参りをしていました。
お祭りなどで川や海に入ったりしているのをテレビなどで見たことありませんか?
それが禊です。
現在は、それが簡略化され、手水舎となりました。
手水舎の作法では、以下のとおりです。
1.右手に柄杓(ひしゃく)を持ち、水を汲みます。 2.左手にかけて、左手を清めます。 3.柄杓を左手に持ち替えて、 右手にかけて右手を清めます。 4.柄杓を右手に持ち替えて、 左手のひらに水を受けて、口をすすぎます。 5.もう一度、左手を清めます。 6.最後に柄杓を立てて、残った水で柄を清めます。 7.柄杓を元に戻します。
わかりずらいですよね。
でも、何回かやってみると、すぐ慣れますよ。
大抵、手水舎に清め方の絵や解説がありますので見てください。
同じようなことが書かれていますよ。
手水舎ですが、神社によっては、水が入っていなかったり、水が汚かったり、そもそも、手水舎がない場合があります。
そのようなときは、手の汚れを払うような感じで、両手でパンパンと音を立ててください。
それだけでも祓う、清めるといったことになります。
参拝の仕方
そして、参道を歩いていくと、拝殿があります。
一般的には、二礼二拍手一礼(にれいにはくしゅいちれい)の作法で参拝します。
礼ではなく、拝で表す場合もあります(二拝二拍手一拝)。
また、出雲大社では二礼四拍手一礼、伊勢神宮では八度拝八開手(はちどはいやひらで)などもあります。
一般的な、二礼二拍手一礼の参拝作法は以下のとおりです。
1.お賽銭を入れる。 2.鈴を鳴らす(鈴がある場合)。 3.深いお辞儀を2回します(二礼)。 4.両手を胸の高さで合わせ、 右手を少し手前に引き、 肩幅程度に両手を開いて2回拍手します(二拍手)。 5.両手を合わせて、 心を込めて祈ります。 6.両手を下ろし、 深いお辞儀をします(一礼)。
丁寧に、参拝したい場合は、5の祈る際に以下のようにするとよいですね。
1.自分の住所、氏名を名乗る。 2.神様に感謝を述べる。 3.願いごとをいう。 4.祝詞(のりと)を唱える。
祝詞はいくつかありますが、「はらいたまえ きよめたまえ かむながら まもりたまえ さきまえたまえ」と唱えます。
簡略化して、「はらいたまえ きよめたまえ」だけでもよいです。
意味は、以下のようになります。
(はらいたまえ) → お祓いください。
(きよめたまえ) → お清めください。
(かむながら) → 神様のお力により。
(まもりたまえ) → お守りください。
(さきまえたまえ)→ 幸せにしてください。
この祝詞は、拝殿前やお賽銭箱前の横に書かれてることが多いです。
神社の教えのことを神道といいますが、神道では、「自ら祓い清めることが、神様に近づくための大切なおこない」と言われています。そのため、お参りする際、この祝詞を唱えます。
祝詞ですが、周りに参拝者がいない場合などは、口に出して言ってもよいです。言霊(ことだま)という言葉がありますが、言葉には霊力が宿り、口に出すことによって、その力が強く発揮さると言われております。より神様に願いが届きやすくなりますよ。
なお、混雑時などは、挨拶だけなど、簡素化して問題ありません。また、祝詞が言えなかったり、住所を言い忘れたりしても大丈夫ですよ。
あまり堅苦しくならず、リラックスした状態で、楽しく参拝してくださいね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
作法について長々と書きましたが、冒頭に書いたように、これらの作法にとらわれず、神様に敬意を払う気持ちで参拝していただければ問題ありません。
初詣など混んでいるときは、鳥居の前で一礼できなかったり、正中を歩かなければならない場合やうっかり、そのまま鳥居をくぐってしまうこともあるかと思います。
作法ばかりに気を取られていると、まわりの参拝者に迷惑がかかってしまうこともありますよね。
とくに、混雑時などは、周りの参拝者に対して思いやりの心をもって、神様に接したほうが良い結果が得られると思います。
なお、お守りを買ったり、おみくじを引いたり、御朱印をいただくときは、参拝を済ませてからが良いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。