仙台総鎮守として、伊達政宗公をはじめとして歴代仙台藩侯、仙台城下の人々を守ってきた神社。
今回は、仙台総鎮守 国宝 大崎八幡宮についてお話していきます。
主祭神は、
応神天皇(おうじんてんのう)
仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)
神功皇后(じんぐうこうごう)
です。
大崎八幡宮へは、所用で宮城県仙台市に行った際に立ち寄った神社です。関東以外の神社ですが、紹介させていただきます。
Contents
大崎八幡宮の特徴
国宝指定の御社殿
大崎八幡宮は、御社殿は、慶長9年(1604)から3年かけて完成し、慶長12年(1607)に、伊達政宗公によって創建されました。昭和27年に国宝に指定されました。
その御社殿は桃山建築の傑作とも言われ、権現造り(石の間造)で、本殿、石の間、拝殿が一体となっています。豪華なデザインですが、現在、御社殿を正面から見るとわかりずらくなっています。
正面の様子がわかりにくいです。横から写真を撮ってみます。
その装飾の素晴らしさが、おわかりいただけましたでしょうか。漆黒と、極彩色の彫刻、装飾金具と豪華絢爛さに驚きます。
権現造りとしては、日本最古のものになります。お参りの際は、じっくりとご覧ください。
拝殿横にある祭儀棟の中には、実寸大の外壁のレプリカが展示されています。外壁の細部まで確認することができます。
松焚祭(どんと祭)の裸参り
毎年1月14日の夜、大崎八幡宮では、全国でも最大級の正月行事の「松焚祭(まつたきまつり)」が行われます。「松焚祭」は、「どんと祭(どんとさい)」、「どんと焼き」とも呼ばれています。
境内の三の鳥居近くに、松焚祭斎場があり、木などで櫓を組んで火をつけます。火の中に、正月飾りやお札などを入れます。この火は正月の間に各家庭に訪れていた神様を送る「御神火」として、一年間の無病息災、家内安全の加護を得ることができると言われています。毎年数万人が訪れる大規模なお祭りです。
どんと焼きは、全国の神社や寺院などでも行われていますが、大崎八幡宮では、この「御神火」を目指して参拝する「裸参り」が行われます。裸といっても、男性はさらしを巻き、女性はさらしの上に半纏(はんてん)を着ます。そして、口には私語を慎むために、「含み紙」と呼ばれる紙を加えて、右手には鐘、左手には提灯を持ち、市内各所から数千人が「御神火」を目指して歩きます。
「松焚祭」は、御祈願受付は9時~24時。16時から御神火が焚かれます。
宮城県仙台市は東北地方なので、1月はとっても寒いです。最低気温は、-2~2度程度。しかも、裸参りは夕方から夜にかけて行われます。男性はさらしだけで歩くなんて、私には無理かもしれません。
今回いただいた御朱印
御朱印は、境内の祭儀棟でいただけます。
初穂料は、300円。
大崎八幡宮オンラインツアー
境内案内図です。一の鳥居は南側。駐車場は北側にあります。
北参道鳥居です。駐車場からは、ここから入ります。
北参道鳥居の右側には手水舎があります。
北参道を歩きます。秋は紅葉が綺麗だとか。
北参道の先には、奉献台があります。
奉献台の先は、表参道と合流します。
国道48号線沿いに一の鳥居があります。一の鳥居から拝殿までの表参道はほぼ直線となります。パスを待つ人が大勢いたため、正面からの写真が撮りづらく、斜めから撮影。
一の鳥居の後ろからの写真。
一の鳥居をくぐった先に、二の鳥居があります。宮城県指定有形文化財で、寛文8年(1668)に四代藩主・伊達綱村公が寄進した、御影石の鳥居です。
二の鳥居の先に、大石段があります。
何故か、98段または、100段あると言われています。私は数えていなかったので、何段あったかはわかりません。
右側に、三日月型の燈籠があります。
大石段手前の道を左に行くと、大日如来堂があります。
大石段に戻り、階段を上がります。
階段を上がると、左右に狛犬がおられます。
三の鳥居があります。享保3年(1718)に五代藩主・伊達吉村公により寄進されました。
三の鳥居のすぐ右側に、石絵馬があります。大正14年(1925)に吉田つぎ氏(聖和学園創設者)が神馬の銅像を奉納されたが、第二次世界大戦の金属提供により撤去。昭和30年(1955)4月に皇太子殿下御成婚の記念事業として、神馬の姿を刻した碑を建立したことから、「石絵馬」と呼ばれています。
三の鳥居の左側は社務所です。
石絵馬の先には、神馬舎(しんめいしゃ)とお休み処「鞍」があります。
神馬舎です。国指定登録文化財となっています。
お休み処(鞍)。
お休み処のとなりに、手水舎があります。
その先にも、水が入っていない、古い手水舎があります。
手水舎の奥には、金刀比羅社と沼田豊前正藤原茂密石像(ぬまたぶぜんのしょうふじわらのしげみつせきぞう)があります。
金刀比羅社。御祭神は、大物主神(おおものぬしのかみ)。海上守護や商売繁盛のご利益があります。
沼田豊前正藤原茂密石像。大崎八幡宮中興の祖となったと書かれています。
金刀比羅社の向かいには、殉国碑(じゅんこくひ)があります。
殉国碑の奥には、摂末社が並びます。左から順に、龍神社、北辰社、鹿島社、諏訪社、太元社です。
龍神社。御祭神は龍神です。雨を降らせる神様で、金運などの御神徳があります。
北辰社。御祭神は天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)です。最初に現れた神様で、大地を創造した大自然を司る神様です。
鹿島社。御祭神は武甕槌神(たけみかづちのかみ)です。武道、決断の神ですが、縁結び、安産、交通安全などの御神徳があります。
諏訪社。御祭神は建御名方神(たけみなかたのかみ)です。水の守護神、生命の根源を司る神様として御神徳があります。
大元社。大元師明王が祀られています。邪悪懲らしめ、福を招く神として崇拝されています。
表参道を進むと、長床の右側に、高野槙があります。
荒野槙の奥には、神輿殿があります。
長床があります。七夕祈願祭のための短冊が飾られています。
短冊に願い事を書いて笹に結びます。
長床をくぐります。
くぐる際に、左右に絵馬や松川だるまなども奉納されています。
仙台張り子の松川だるまです。
長床の正面が拝殿です。
拝殿が見えずらいので、横から撮影しました。立派なつくりがわかっていただけると思います。
拝殿の左側に、祭儀棟があります。御朱印も祭儀棟でいただけます。
祭儀棟の中に、本殿の組物模型もあります。
くまさま。大崎八幡宮の参道は陰の気が流れているって聞きました!
早く拝殿に行きましょう。
確かに、参道に少しだけ陰の気を感じる場所があるみたいですね。
でも、拝殿手前は強力なパワースポットだから、陰の気があったとしても、そこで祓われるから問題ないですよ。
でも~。気になります。
いなばさん。心配しすぎですよ。
そんなに気になるなら、表参道の中心からやや左側を歩くといいですよ。中央は、正中(せいちゅう)といって神様が歩く場所。そのすぐ横を歩くことで陰の気が近づけません。
わかりました。でもどうして、左側なのですか?
神道では、神様は左、人間は右を意味します。そのため、左側の方が、より神様に近づけるのですよ。
くまさま。左側ですね。お先に拝殿に行っています。
いなばさん。先に行ってしまいました・・・。陰の気が怖いようですね。きちんと拝殿でお参りすれば、邪気は祓われると言ったのですが、、
大崎八幡宮の情報はこちら
御祭神
【主祭神】
応神天皇(おうじんてんのう)
仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)
神功皇后(じんぐうこうごう)
【摂末社】
・金刀比羅社
大物主神(おおものぬしのかみ)
・龍神社
龍神(蛇王明神)
・北辰社
天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
・鹿島社
武甕槌神(たけみかづちのかみ)
・諏訪社
建御名方神(たけみなかたのかみ)
・大元社
大元師明王
ご利益
厄除け、除災招福、必勝、安産
御朱印・御朱印帳
御朱印:あり
御朱印帳:あり
祭事
1月1日:歳旦祭
1月3日:元始際
1月14日:松焚祭(どんと祭り)
2月立春前日:節分祭
2月11日:紀元祭
2月17日:祈年祭
4月29日:昭和祭
6月30日:水無月大祓式
8月8日:七夕祈願祭
8月12日:御鎮座祈年祭
9月1日:例大祭鳥居祭
9月中旬:例大祭
10月17日:新嘗奉祝祭
10月20日:地久祭
11月3日:明治祭
11月15日:七五三祈請祭
11月23日:新嘗祭
12月23日:天長祭
12月31日:年越大祓式
毎月1日、15日:月次際
鎮座地(住所)
〒980-0871 宮城県仙台市青葉区八幡4-6-1
アクセス
・JR東北本線、仙山線、仙石線、東北新幹線「仙台駅」より仙台市営バス10番・15番乗り場より、「大崎八幡宮前」下車
・地下鉄南北線「北四番丁駅」より仙台市営バス、「大崎八幡宮前」下車
・JR仙山線「国見駅」より徒歩15分
駐車場
あり(無料。約70台)
ホームページ
http://www.oosaki-hachiman.or.jp/
周辺の神社
・青葉神社(→地図)
・宮城県護国神社(→地図)
・仙台東照宮(→地図)
・榴岡天満宮(→地図)