6章.私が派遣先で初めてクレームを受けた後の時のこと

北アルプスの山頂

こんにちは、久川和人です。

前回は、「派遣先のお客様から私の会社にクレームが上がります。理由は、お客様の要求に対して私が満足に仕事が出来ていなということです。私は会社に呼び出され怒られます。そして、心療内科の主治医の言葉によって救われる。」のところまでお話しました。
(→私がうつ病の治療中に派遣先で不信感を抱いた時のこと

今回は、私が派遣先で初めてクレームを受けた後の時のことについてお話していきます。

病院が終わり

私は心療内科での診察が終わり、病院を出ました。

心療内科で主治医と話をして、主治医は、私のことを「ほめてもらえた。間違ったことはしていない。」と言ってくれて、少しは気持ちが楽になりました。

でも、病院を出てしまうと、再び一人だけの世界が私の心に広がります。それと同時に、私の心の中では主治医との会話でふさがってきていた不安という傷口が、徐々に広がりを見せ始めます。その傷口から、先週の出来事が少しずつ出てきます。

「お客様はなぜ私には言わずに、直接、私の会社の営業にクレームを言ったのだろうか。」

「もしかしたら、私に言っていたのに、私が気が付かなかっただけ。」

「今後、どうやって仕事を進めていけばよいのだろうか。」

不安な心の中に、悲しみが同居してきて、徐々に気持ちが沈んでいきます。湖に沈んでいくのであれば、やがて湖底まで沈みます。それ以上は沈むことはありません。しかし、心の中では、湖底のように沈みが止まる場所が無いのか、それとも、あっても深すぎるのか、沈み続けます。

病院は都内にあり、周りにお店などもたくさんあります。お店などに入り、気晴らしをしてみようと思えば少しは違ったのかもしれません。でも、私の心は、そんなことを考えるだけの隙間はありません。もし隙間ができても、楽しいことよりも不安が先に隙間を埋めてしまいます。

でも、当時の私は、お店がいくらあっても、お店に興味がなかったので、気晴らしになったかどうかはわかりません。不安はいくらでも考えられるのに、不安以外のことは同時に複数のことを考えられませんでした。

不安以外の考えることというと、病院が終わり薬局で薬をもらったので、「家に帰る。」ということだけです。

答えの出ない不安と戦う気力もなく、かと言って逃げる場所もなく、ひたすら打ちのめされてぼろぼろになりながら、何とか家に着きました。

週末の過ごしかた

うつ病には散歩が良いと言われます。私も週末は家の近くを2時間ぐらいかけて散歩します。私は散歩の途中で突然涙が出て止まらなくなったりするので、妻に付き添ってもらいながら、散歩に出かけます。

散歩を始めたのは、妻と今の主治医に同じような時期に言われたがきっかけです。家に居ると、何かをしようとしてもやる気が起きず、何もしていないから不安ばかりを考えてしまうという悪循環が発生します。

でも、外へ出ると、歩くという行為が増えることによって、必然的に歩くことに対して意識することになります。また、景色を眺めたり、子供が遊んでいる、自転車が私の横を過ぎ去るなどの何気ない出来事が発生することにより、意識の一部がそれら向けられます。これらのことで、不安という意識の一部が、散歩という行為に向けられて、気持ちが少し楽になります。

散歩をしていて、不安を感じなくなるということはありませんが、心の中の不安の大きさが多少なりとも少なくなる、散歩をする行為自体は私にとって大事なことです。どんなに辛くても、週末は必ず散歩に出かけるようになっていました。

うつ病になって気が付いたこともあります。妻への感謝の気持ちです。妻と散歩に行ってもほどんど会話をせずに、黙々と歩いているだけのことが多いです。それでも、私の散歩に付き合ってくれます。こうして病院へ通いながら、散歩に行けて、会社へも行けるのは、妻に支えてもらっているおかげなのだと、しみじみと感じるようになりました。

話が少しそれてしまったので話を戻します。病院から家に戻り軽く散歩に出かけます。金曜日に上司に呼び出されて、偉い方々に怒られたこともあり、いつもは散歩の時は、不安が少し和らぐのですが、今日は気持ちが沈んだままでした。

今一番の不安は、

「月曜日に派遣先に行ったら、どうすればよいのか。お客様とどう接すればよいのか。」

ですが、私の中では答えが見つからず、不安のまま、月曜日の朝を迎えました。

何とかなる

月曜日の朝は、休みたい気持ちに襲われます。ここで休んでしまうと、火曜日以降も仕事へ行きづらくなってしまいます。何とか、支度をして電車に乗ります。

月曜日は電車が遅れていることが多いです。この日も電車が遅れていました。

精神的に辛いうえに、通勤時間が延びる。

「会社に着いたらどのようにすればよいのか?」

通勤時間が延びた分、いつもより多くの時間をかけて悩み続けます。多くの時間を悩んでも解決しない不安。派遣先に着くのが20分程度遅れたので、いつもより悩みの時間も20分多くなりました。

派遣先に着きました。私の仕事場はシステム運用専用の部屋。お客様とは違う部屋にいて、お客様を見ることはできません。私は、お客様いる部屋にも入ることができません。そのことが、少しは気持ちを楽にしてくれます。

システム運用専用の部屋に入り、運用者の2人に挨拶しました。2人は、私がお客様からのクレームで会社に呼び出されたことは知りません。

このころは、大分慣れてきて気軽に2人に話せるようになっていました。そのため、お客様から会社にクレームがあったこと。私が会社で怒鳴られたことを話しました。

2人はその出来事に非常に驚き、同情してくれました。

私が仕事が出来ていないなんてありえないと言ってくれました。そして、最後に、あのお客様ならクレームを上げたり、無茶なことを言いそうだとも言ってくれました。

お客様がクレームを上げたことをポジティブに考えるならば、クレームが出ないように一人で仕事をしない、3人で協力して仕事をやっていくという一体感が出てきたことです。それは、システム運用をしている間、ずっと続けられました。

その日、お客様に会ったのは、夕方でした。しかし、お客様が忙しいようで、ほどんど会話することもなく、何事もなく、その日は終わりました。

後になって知りましたが、私の会社の営業部長、営業担当などは色々と対応したようですが、それは私の知らないところでの話。

私は、その週も何事もなく過ぎていきました。

いつもそうですが、直前までさんざん悩んでいたことは、その時になっても特に何か起こることもなく過ぎ去っていきます。

そのことはわかっているのですが、起こる可能性がゼロではないので、不安とサヨナラとは行かず、悩み続けてしまいます。

「何とかなる」と頭ではわかっていても、心の中では「何とかならなかったどうしよう。」と思ってしまうため、不安が無くなることはありません。

不安との戦いの中、うつ病の治療は続きます。

(続く・・・私が再び上司に呼ばれた時のこと



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