関東鎮護の神として、多くの戦国武将が武運長久を願い崇敬した神社。
今回は、関東最古の大社といわれている鷲宮神社(埼玉県久喜市)についてお話していきます。
主祭神は、
・天穂日命(あめのほひのみこと)
・武夷鳥命(たけひなとりのみこと)
・大己貴命(おほなむぢのみこと)
です。
お酉様の本社、そして、関東最古の大社がアニメ「らき☆すた」の聖地として知られ、聖地巡礼の先駆けともいわれています。
Contents
鷲宮神社の特徴
日本が誕生した神代の時代から存在した?! 関東最古の大社
鷲宮神社は、出雲族の草創に関わる関東最古ともいわれる大社です。出雲といえば大国主神(大己貴命)をお祀りする出雲大社。
日本が誕生した神代の時代に、大己貴命から祭事を任されていた天穂日宮命(あめのほひのみこと)とその御子である武夷鳥宮命(たけひなとりのみこと)が、昌彦・昌武父子外二十七人の部族らを率いて、この地に神崎神社を立てて、大己貴命をお祀りしました。
その後、時が経って、天穂日宮命の御霊徳をあがめ、同じ地に別宮を立てお祀りし、別宮が鷲宮神社の本殿となりました。
このことが、関東最古の大社といわれている由来です。
また、お酉様の本社ともいわれています。お酉様といえば、年末近くに行われる酉の市。浅草にある鷲神社が酉の市発祥の地といわれていますが、その鷲神社の本社が鷲宮神社。
鷲神社は日本武尊(やまとたけるのみこと)をお祀りし、武運長久、出世開運、商売繁盛の神として信仰されています。その日本武尊が東征の際、鷲宮神社で必勝祈願をされています。鷲宮神社でも12月の最初の酉の日に「大酉祭」が行われています。
戦国武将からの尊崇も厚く、歴史上の有名な戦国武将だけでも、藤原秀郷・源義家・源頼朝・源義経・北条時頼・北条貞時・新田義貞・小山義政・足利氏歴代・古河公方・関東管領上杉氏歴代・武田信玄・織田信長・豊臣秀吉・徳川家康らが武運長久を祈り、奉納や神領の寄進、社殿の造営がなされています。
拝殿の奥にある2つのお社
拝殿の奥に2つのお社があります。
写真の右奥にあるのが拝殿。拝殿の奥に2つのお社(写真だと、手前にある2つのお社のことです)。
通常は、拝殿の奥には一つの本殿があります。でも、鷲宮神社では、神崎神社と鷲宮神社の本殿が並んでいます。写真では、手前が神崎神社、左奥が本殿です。
これは、最初に神崎神社が創建され、その後、同じ地に別宮が創建されました。その別宮が鷲宮神社の本社となり、このようになりました。
アニメの聖地巡礼ブームの先駆け
アニメ「らき☆すた」の聖地として、多くのファンが訪れています。いろいろなところに、ポスターや看板などが設置されています。
2007年に聖地巡礼ブームの先駆けにもなった神社。そして、アニメを使った地域振興の先駆けにもなっています。
私もアニメの場面を撮ってみました。
大鳥居が倒壊
写真は2017年11月に撮影したため、大鳥居が写っていますが、この記事を書いていた2018年8月11日午前中に、大鳥居が倒壊したというニュースが流れてきました。走行中の車のトランク部分に当たったものの、けが人はなかたったのでよかったです。
1899年の建立された高さ6メートルの木製の大鳥居。
新しい大鳥居ができたら、写真を上げたいと思います。
今回いただいた御朱印・御朱印帳
御朱印と御朱印帳は拝殿の近くにある社務所でいただけます。
御朱印には笑門来福シールと巫女手作りの御朱印帳用しおりもいただけます。
御朱印帳は2種類あります。今回いただいたのは18cm×12cmの大きめなサイズの御朱印帳です。
鷲宮神社オンラインツアー
鷲宮駅から歩くと境内手前に一の社号碑があります。大正時代までここに一の鳥居がありました。
その先には1899年の建立された高さ6メートルの木製の大鳥居(大鳥居は2018年8月11日に倒壊し再建されるとのこと)。
大鳥居をくぐる狛犬が鎮座。
参道は桜並木。桜の時期は美しい参道となります。
参道を進むと右側には青銅製の金灯籠(かなどうろう)。文政十二年(1829年)に建立されたもの。
基礎の下段には雌雄(しゆう)の鶏が交互に並びます。鷲宮神社がお酉様の本社といわれているのにちなんだものとの説もあり。
金灯籠のとなりには、八坂神社と神輿庫。御祭神は素戔嗚尊(すさのおのみこと)です。ご利益は厄難消除。
左側には神池である光天之池(みひかりのいけ)。龍神様がお住まいになられていると言い伝えられてます。
光天之池の左奥には御池社(みいけしゃ)。御祭神は、彌都波能売神(みつはのめのかみ)・多起理比売命(たきりびめのみこと)・市寸島比売命(いちきしまひめのみこと)・田寸津比売命(たぎつひめのみこと)です。ご利益は招福除災。
光天之池の向かいには久伊豆神社。御祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)です。ご利益は良縁成就。
さらに参道を進むと左側に手水舎、寛保治水碑(かんぽうちすいひ)、社務所、神楽殿、姫宮神社が並びます。
手水舎は龍が描かれています。
社務所の前に寛保治水碑。寛保三年(1743年)に利根川の改修工事に携わった長門国萩藩(ながとのくにはぎはん)の藩主・毛利宗広が工事完工記念に奉納したもの。県指定文化財にもなっています。
その奥が社務所です。御朱印はこちらでいただけます。
社務所の隣は神楽殿。土師一流催馬楽神楽(はじいちりゅうさいばらかぐら)と呼ばれる神楽を年に6回奉演します。
神楽殿の隣は姫宮神社。御祭神は活玉依姫命(いくたまよりひめのみこと)です。ご利益は家内安全。
姫宮神社の北側に鷲宮神社の拝殿があります。
拝殿の奥には、左側に本殿と右側に神崎神社。
本殿には天穂日命(あめのほひのみこと)と武夷鳥命(たけひなとりのみこと)、
神崎神社には大己貴命(おほなむぢのみこと)をお祀りしています
(写真では、手前が神崎神社、奥が本殿)。
拝殿の左側から摂末社を紹介します。八幡神社。御祭神は応神天皇(おうじんてんのう)です。ご利益は出世開運。
鳥居の奥にお社があります。
鹿島神社、稲荷神社、神明神社へつづく鳥居。この先は森のようになっています。
鹿島神社。御祭神は武甕槌神(たけみかづちのかみ)です。ご利益は武運長久。
稲荷神社。御祭神は倉稲魂命(うかのみたまのみこと)です。ご利益は五穀豊穣。
神明神社。御祭神は天照皇大神(あまてらすおほみかみ)です。ご利益は国家安泰。
粟島神社(あわしまじんじゃ)。
十社(日枝神社、御室神社、軍神社、胸肩神社、竈殿神社、浅間神社、稲荷神社、栗神社、武内神社、衢神社)、
十六柱(授田毘古神<さるたひこのかみ>、武内宿禰<たけのうちのすくね>、天太玉命<あめのふとだまのみこと>、豊宇気毘売神<とようけびのめのかみ>、大年神<おおとしのかみ>、天種子命<あめのたねこのみこと>、木花開耶姫命<このはなさくやひめのみこと>、奥津日子命<おきつひこのみこと>、奥津比売命<おきつひめのみこと>、軻遇突智命<かぐつちのみこと>、湍津姫命<たきつひめのみこと>、市杵島姫命<いちきしまひめのみこと>、田心姫命<たごりひめのみこと>、八千矛神<やちほこのかみ>、大山咋神<おほやまくひのかみ>、大己貴命<おおなむちのみこと>、)を祀る合祀社。
ご利益は開運招福。
諏訪神社。御祭神は建御名方神(たけみなかたのかみ)です。ご利益は盛業繁栄。
諏訪神社の近くには鳥小屋。
中にはチャボがいました。
くまさま。拝殿は1つしかないのに、拝殿の奥に本殿が2つあります。、
拝殿の奥にあるのは、鷲宮神社の本殿のほかに神崎神社があるのですよ。
もともと、最初に神崎神社がお祀りされていたのですが、そのあとに、同じ地に別宮として鷲宮神社もお祀りされました。その後、別宮が本殿となったため、拝殿の奥に本殿と神崎神社の2つのお社が建てられています。
だから神崎神社と本殿は同じぐらい立派なのですね。
鷲宮神社の情報はこちら
御祭神
【主祭神】
・天穂日命(あめのほひのみこと)
・武夷鳥命(たけひなとりのみこと)
・大己貴命(おほなむぢのみこと)
【合祀祭神九柱】
・建御名方神(たけみなかたのかみ)
・伊邪那美神(いざなみのかみ)
・大山祇神(おおやまつみかみ)
・宇迦之御魂神(うがのみたまのかみ)
・大山咋神(おほやまぐひのかみ)
・天照皇大神(あまてらすおほみかみ)
・迦具土神(かぐづちのかみ)
・素戔嗚尊(すさのおのみこと)
・菅原道真公(すがわらのみちざねこう)
【摂末社】
・八坂神社
素戔嗚尊(すさのおのみこと)
・御池社(みいけしゃ)
彌都波能売神(みつはのめのかみ)
多起理比売命(たきりびめのみこと)
市寸島比売命(いちきしまひめのみこと)
田寸津比売命(たぎつひめのみこと)
・久伊豆神社
大己貴命(おおなむちのみこと)
・姫宮神社
活玉依姫命(いくたまよりひめのみこと)
・八幡神社
御祭神は応神天皇(おうじんてんのう)
・鹿島神社
武甕槌神(たけみかづちのかみ)
・稲荷神社
倉稲魂命(うかのみたまのみこと)
・神明神社
天照皇大神(あまてらすおほみかみ)
・粟島神社(あわしまじんじゃ)
授田毘古神(さるたひこのかみ)
武内宿禰(たけのうちのすくね)
天太玉命(あめのふとだまのみこと)
豊宇気毘売神(とようけびのめのかみ)
大年神(おおとしのかみ)
天種子命(あめのたねこのみこと)
木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
奥津日子命(おきつひこのみこと)
奥津比売命(おきつひめのみこと)
軻遇突智命(かぐつちのみこと)
湍津姫命(たきつひめのみこと)
市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
田心姫命(たごりひめのみこと)
八千矛神(やちほこのかみ)
大山咋神(おほやまくひのかみ)
大己貴命(おおなむちのみこと)
※粟島神社は十社の合祀社(日枝神社、御室神社、軍神社、胸肩神社、竈殿神社、浅間神社、稲荷神社、栗神社、武内神社、衢神社)
ご利益
商売繁盛、出世金運、厄難消除、交通安全、家内安全、縁結び、開運招福、病気平癒
御朱印・御朱印帳
御朱印:あり
御朱印帳:あり
(社務所受付:9時~16時)
祭事
1月1日:歳旦祭
2月11日:紀元祭
2月14日:年越祭・大祓式
2月20日:祈年祭
3月28日:例祭
4月10日:春季祭
7月31日:夏越祭・大祓式
10月10日:秋季祭
11月26日:新嘗祭
12月初酉の日:大酉祭
12月31日:除夜祭
毎月1日:月次祭
鎮座地(住所)
〒340-0217 埼玉県久喜市鷲宮1-6-1
アクセス
・東武伊勢崎線「鷲宮駅」より徒歩8分
・JR宇都宮線「東鷲宮駅」よりバス(朝日バス 東鷲宮駅西口~加須川口循環線「鷲宮神社入口」下車)
駐車場
無料駐車場あり(約60台)
ホームページ
http://www.washinomiyajinja.or.jp/
周辺の神社
・菖蒲神社(→ 地図)
・玉敷神社(→ 地図)
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