蕨市で観光スポットと言えば、ここ。
今回は、和楽備神社(わらびじんじゃ)についてお話していきます。
主祭神は、
誉田別命(ほんだわけのみこと)
となります。
蕨市の総鎮守。境内は大変綺麗で、空気がとっても澄んでいます。地元の人たちに崇敬されているのがわかります。
和楽備神社は、正式には、”楽”を”樂”と書き、和樂備神社となります。
Contents
和楽備神社の特徴
和楽備神社の由来?
和楽備神社の読み方がわかないなんて方も多いと思います。「和楽備」とかいて、「わらび」と読みます。
和楽備神社は、江戸時代には、誉田別命をお祀りしていることから「蕨八幡」、または、「上の宮」と呼ばれていました。「中の宮(氷川社)」、「下の宮(氷川社)」とともに、蕨宿三鎮守でした。
明治四十四年(1911)12月15日に、町内の十八社を「蕨八幡(上の宮)」に合祀することになり、社号が八幡社では「中の宮」、「下の宮」の地区の人々から強い反発がありました。そこで、岡田健次郎町長の草案をもとに、文学博士の本居 豊穎(もとおり とよかい)先生が、わらびを仮名漢字にした、「和樂備神社」と命名しました。
福を呼び込む「おかめ市」
地元に崇敬されている神社なので、お正月や10月15日の例祭、神輿祭、おかめ市など大変な賑わいを見せています。
初詣では、お参りするのに数時間待ちなんてことも。
そして、年の瀬の12月17日には、おかめ市が開催されます。おかめ市といえば、熊手です。地元の商店や企業の方々が、翌年の福を呼び込むために熊手を買っていきます。
写真は昼間なので、人がまばらですが、夜になると、大製の人で大変にぎわいます。
熊手といえば、大鳥神社で行われる酉の市が有名ですが、おかめ市の負けてはいません。地元に愛されている神社は活気がすごいです。
ぜひ、活気あふれるおかめ市、そして、例祭に行ってみてはいかがでしょうか。元気がもらえますよ。
御神体の2体の像
和楽備神社の御神体は、2体あります。
一般公開されていないのですが、和楽備神社の前身である「八幡社」の御神体が2体。
一つは、木造八幡騎馬像(もくぞうはちまんきばぞう)。八幡様が貴族のような束帯(そくたい)の姿で白馬に乗っています。
そして、もう一つは、木造僧形八幡立像(もくぞうそうぎょうはちまんりつぞう) 。こちらは、八幡様が、袈裟(けさ)をまとい、東武は剃髪(ていはつ)で、僧侶の格好をしています。
木造八幡騎馬像には、天正十一年(1583)の黒書銘があり、八幡社がその頃にはあったことをしめす、貴重な御神体です。
狛犬が外国製?
和楽備神社の狛犬は、特徴があります。特に髪型。
通常、狛犬は阿吽で対になっているのですが、和楽備神社の狛犬は、どちらも口が開いており、阿形です。
この狛犬、理由は不明ですが、台湾製で大理石で造られています。
台座も特徴がありますよ。
今回いただいた御朱印
拝殿横にある授与所でいただけます。
令和元年から新しい御朱印と御朱印帳ができました。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
和楽備神社オンラインツアー
和楽備神社の全体地図です。西側に一の鳥居があり、拝殿は西を向いています。
西側にある一の鳥居からスタートです。手前にある橋は太鼓橋。一の鳥居の奥が駐車場になっています。
一の鳥居をくぐって、すぐ右側に神楽殿があります。
神楽殿の奥には、宝篋印塔(ほうきょういんとう)。
享和元年(1801)、蕨宿の町田氏が敷石供養のために造立したもので、成就院(じょうじゅいん)にあったものですが、明治四年(1871)の成就院の廃寺にともない現在地に移されました。
境内を進むと、大鳥居があります。
大鳥居の手前には、北側には北鳥居。
南側には南鳥居があります。
大鳥居をくぐると、すぐ左側に手水舎。もともと上野にある寛永寺にあったものを大正初期に移設。安山岩製で水盤で、江戸時代初期に作られたと言われています。
手水舎の隣には、乃木将軍の像。昭和初期に小学校にあり、戦後に和楽備神社に移転しました。
乃木将軍の像の隣には、句碑。蕨は江戸時代より俳句が盛んなところだったため、句碑が置かれました。
右側には、小さい稲荷神社の石祠と神輿殿が並んでいます。
正面は、拝殿手前に狛犬と石燈籠。
狛犬は台湾製で大理石で造られています。大正時代に奉納されました。
拝殿は、平成八年に不審火により焼失し、平成九年(1997)に再建されました。
拝殿の左側に授与所です。
境内にある摂末社などを紹介します。
授与所の隣には、左から、筆塚、天神社、建築三神碑、稲荷社、津島牛頭天王碑が並びます。
筆塚
天神社。明治四十四年(1911)に、富田(蕨市中央区)にあった天神社の本殿を移築したもの。江戸時代初期の古いものです。
建築三神碑(工祖神碑)。手置帆負命(たおきほおいのみこと)、八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)、彦狭知命(ひこさしりのみこと)の三神をお祀りする珍しい碑。
名前のとおり、建築関係者が崇拝しています。
稲荷社。和楽備神社の前身である八幡社の本殿です。それを末社稲荷社本殿として、移設しました。江戸自体中期の建築と言われています。
稲荷社の隣には、手水舎があります。八幡社の頃の手水舎だと思われます。
津島牛頭天王碑。
拝殿の南側にも、力石や摂末社が並びます。
力石。重さは、左から五十三貫目(199kg)、四十八貫目(180kg)、五十貫目(188kg)。
さらに、拝殿奥に、摂末社。
左から順に、菓祖神碑。蕨市菓子商組合員の守護神、田道間守命(たじまもりのみこと)をお祀りしています。
浅間神社と小御嶽神社。
榛名神社。
おんたけ講碑。御嶽神社、八海山神社、三笠山神社の山岳信仰とし江戸時代より続いている蕨一山講の木曽おんたけ山崇敬の碑です。
鐡山大権現。
本殿の裏にも鳥居。
拝殿の南側にも鳥居があります。
鳥居をくぐると、神池。昔、向かいには蕨城があり、そのお堀の名残です。夏には、亀もいます。
神池には、弁天社。
木遺塚。
御殿堀碑。
母子観音。
神池の南側には、蕨城址公園があります。
公園の中に、御主殿神社があります。
境内に入ると、すごく空気が澄んでいますね!!
そうですね。境内の清掃が行き届いていることと、地元の人たちの温かい想いに満ち溢れていることで、良い気が入ってきているようですね。
僕も神職になれたら、こんな素敵な空気の神社にしたいです。
和楽備神社の令和元年に合わせて頒布を開始した、御朱印帳、御朱印についてはこちらの記事をご覧ください。
和楽備神社の情報はこちら
御祭神
【主祭神】
誉田別命(ほんだわけのみこと)
【合祀祭神】
素盞嗚尊(すさのおのみこと)
天照大神(あまてらすおおみかみ)
木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
天津児屋根命(あまつこやねのみこと)
猿田彦之命(さるたひこのみこと)
大山咋命(おおやまくいのみこと)
大山祗命(おおやまつみのみこと)
蕨城主渋川公(わらびじょうしゅしぶがわこう)
菅原道真(すがわらのみちざね)
倉稲魂命(うかのみたまのみこと)
ご利益
武勇長久、必勝守護、出世開運、殖産興業、家内安全、家運隆昌、心願成就、交通安全、災厄消除、学業成就、病気平癒
御朱印・御朱印帳
御朱印:あり
御朱印帳:なし
祭事
1月1日:初詣
2月3日:節分祭
2月17日:祈年祭
6月30日:夏越の大祓
10月15日:例祭
10月中旬の日曜日:神輿祭
11月23日:新嘗祭
12月17日:おかめ市
鎮座地(住所)
〒335-0004 埼玉県蕨市中央4-20-9
アクセス
・JR京浜東北線「蕨駅」西口より徒歩15分
駐車場
あり(無料)
ホームページ
http://www.warabi.ne.jp/~jinja/
周辺の神社
・上戸田氷川神社(→地図)
・前川神社(→地図)
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周辺地図