「願い事がたくさんありすぎる!」、逆に「何の願い事をしたらいいのかわからない。」なんてときは、心願成就のご利益がおすすめ。
今回は、心願成就の神様を祀る、浅草神社(東京都台東区)についてお話していきます。
主祭神は、
・土師真中知命(はじのまつちのみこと)
・檜前浜成命(ひのくまのはまなりのみこと)
・檜前竹成命(ひのくまのたけなりのみこと)
です。
浅草神社は、神仏分離令により明治元年に社号を「三社明神社」と改め、明治六年に浅草郷の総鎮守として社号を「浅草神社」に定められました。その名残から「三社様」として親しまれています。
Contents
浅草神社の特徴
枯れることのない御神木。槐(えんじゅ)の木
鳥居をくぐった右手側に大きな御神木の槐(えんじゅ)の木があります。
この槐の木は、浅草神社と浅草寺が建立されるきっかけとなった出来事があります。
浅草寺のご本尊は聖観世音菩薩です。聖観世音菩薩は628年に、浅草神社の神様となった檜前浜成命(ひのくまのはまなりのみこと)と檜前竹成命(ひのくまのたけなりのみこと)が隅田川で漁をしていたときに網に引っかかりました。そして、この槐の木の切り株に安置し、土師真中知命(はじのまつちのみこと)が寺に変えたのが浅草寺の始まりです。
そして、その後、この3人を神様としてお祀りしたのが浅草神社です。
この槐の木は、この故か、枯れては生え、枯れては生えで、絶えることなく、今もこの地に根付いています。
良縁や恋愛成就の隠れスポット!夫婦狛犬
浅草神社には、良縁、恋愛成就、夫婦和合のご利益がある隠れスポットがあります。それは、鳥居をくぐって右手奥。
この奥に、ひっそりとおられる一対の狛犬。
それが、「夫婦狛犬」なのです。狛犬というと参道の両脇に一体ずつあって神使として聖域を守る役目があるのですが、この狛犬は二体が寄り添っているのです。
江戸時代初期の1600年代後半から1700年代前半に作られたもので、台座上部正面には「所願成就」と刻まれています。
なぜこのように二体が寄り添っているのかの由来は不明ですが、現代では、相合い傘をさし、「良縁」、「恋愛成就」、「夫婦和合」の願いを込めて祀られています。
なお、夫婦狛犬のとなりには、願ひ守(ねがいまもり)の意思を納める奉納箱があります。
願ひ守は社務所で頒布しており、願ひ守の石の一つをこの奉納箱に収め、もう一つを巾着に入れて持ち歩きます。
この奉納箱に収めた石は、夏詣で行われる「天の川プロジェクト」の天の川の一部として奉納されます。
友情はいつも宝物!こち亀石碑
週刊少年ジャンプに連載されていた「ちら葛飾区亀有公園前派出所」の記念碑が設置されています。場所は、鳥居をくぐって左手奥。
こち亀石碑と呼ばれていて、両津勘吉の少年時代の友情を書いた「浅草物語」にちなんで石碑が建てられました。
大きく、「友情はいつも宝物」と書かれています。子供たちが夢や遊び心を忘れず健全に成長していくように、人を思いやる気持ちの大切さという願いが込められています。
”夫婦狛犬みくじ”と”被官さま狐みくじ”
浅草神社のおみくじは種類が豊富。9種類ぐらいありました。
先ほど紹介した夫婦狛犬のご利益である縁結びの”夫婦狛犬みくじ”、末社の被官稲荷神社のご利益である就職・出世の”被官さま狐みくじ”もあります。
今回いただいた御朱印・御朱印帳
御朱印は浅草神社、浅草名所七福神の恵比須様、末社の被官稲荷神社、兼務社の浅草冨士浅間神社の4種類。その他、正月や三社祭、夏詣でなど多数の限定御朱印があります。
浅草神社
浅草名所七福神の恵比須様
被官稲荷神社
御朱印帳は同じ柄で三色あります。
浅草神社オンラインツアー
明治18年9月に建立された神明鳥居です。鳥居の西側には浅草寺があります。
鳥居のすぐ右側には神楽殿。神事や行事で、巫女舞や神事びんざさら舞が奉納されています。
神楽殿の右側には夫婦狛犬。狛犬が寄り添っていて大変めずらしい狛犬です。
境内を進むと参道両脇に狛犬が鎮座。
拝殿手前に手水舎。
手水舎先が拝殿。慶安二年(1649年)に第三代将軍・徳川家光公により建立された権現造りの拝殿です。火災や戦火、震災の被害もなく、350年以上経った今も現存する貴重な拝殿です。
拝殿の両側には狛犬が鎮座。
境内には、石碑や石塚が多くあります。その一部を紹介します。初代市川猿翁句碑(しょだいいちかわえんおうくひ)。
こち亀石碑。
左の石碑が花塚、右の河竹黙阿弥顕彰碑(かわたけもくあみけんしょうひ)。
左の石碑が初代中村吉右衛門句碑、右の石碑が榧樹碑(かやのきひ)。
花柳壽輔碑(はなやぎじゅすけひ)。
扇塚。
ほととぎすの碑。
粧太夫碑(よそおいだゆうひ)、別名(蕋雲女子の碑)。
その他にも合計13もの石碑があります。今回紹介できなかった石碑については随時更新していきます。
拝殿の右奥へ進むと、浅草神社の末社。被官稲荷神社の鳥居があります。
奥に進むと被官稲荷神社(ひかんいなりじんじゃ)のお社があります。被官とは、官を被(こうむ)ることから、就職・出世にご利益があるといわれています。
鳥居の額にお狐さま。
拝殿前の両脇には、二対の狛狐。手前の狛狐はかぎ型の十手を持っています。
鳥居をくぐった正面がお社です。
お社の左側に鳥居があります。
鳥居をくぐった先には、お姿が奉納されています。お姿は浅草神社の社務所にあります。
隣には御神木があります。
くまさま。狛犬さんが寄り添っています。
あれは夫婦狛犬と呼ばれています。首が曲がっていなくてまっすぐ前を向いている大変珍しい狛犬ですよ。
普通は参道などの両脇に一対が向き合っていますよね。
そうですね。由来は不明なのですが、江戸時代初期に作られました。良縁、恋愛成就、夫婦円満にご利益があるといわれています。
夫婦といえば、日枝神社では拝殿両脇に狛猿がいますが、寄り添っているのはめずらしいですね。
浅草神社の情報はこちら
御祭神
【主祭神】
・土師真中知命(はじのまつちのみこと)
・檜前浜成命(ひのくまのはまなりのみこと)
・檜前竹成命(ひのくまのたけなりのみこと)
【相殿神】
・東照宮(徳川家康公)
・大国主命(大黒様)
・事代主命(恵比須様)
【末社】
・被官稲荷神社
宇迦之御魂(うかのみたまのかみ)
ご利益
(浅草神社)心願成就、商売繁盛、家内安全、恋愛成就、縁結び、夫婦和合、
(被官稲荷神社)就職・出世
御朱印・御朱印帳
御朱印:あり(期間限定御朱印が多数あり)
御朱印帳:あり
(受付時間:9時~17時)
祭事
1月1日:歳旦祭
1月3日:元治祭
1月15日:成人奉祝祭
2月初旬:被官稲荷神社初午祭
2月3日:節分祭追儺式
2月11日:紀元祭
2月17日:祈年祭
3月18日:被官稲荷神社例大祭
4月上旬:花塚慰霊祭
4月下旬:扇塚慰霊祭
5月第3金・土・日曜日:浅草神社例大祭(三社祭)
6月30日:夏越大祓
7月1~7日:夏詣・井戸洗い神事
9月15日:敬老長寿祭
10月17日:神嘗祭当日祭
11月15日:七五三奉祝祭
11月23日:新嘗祭
12月23日:天長祭
12月31日:年越大祓・除夜祭
毎月1日:月次祭
鎮座地(住所)
〒111-0032 東京都台東区浅草2-3-1
アクセス
・東京メトロ銀座線「浅草駅」より徒歩7分
・都営浅草線「浅草駅」より徒歩7分
・東武線「浅草駅」より徒7分
・つくばエクスプレス「浅草駅」より徒歩10分
駐車場
あり(ご祈祷および挙式参列者のみ利用可能)
ホームページ
周辺の神社
・浅草富士浅間神社(→ 地図)
周辺地図