こんにちは、久川和人です。
前回は、「営業担当と一緒に、お客様と打ち合わせをしましたが、前日の打ち合わせで大筋合意したことまで再検討になる。これでは、プロジェクトが遂行できず、営業担当と私が、それぞれ自分の上司に相談したが、『とにかくやれ』、『何とかしろ』と言われただけ。そのような中、営業担当と私は仲良くなり、少しだけ会社に楽しみを見つける。」というところまでお話いたしました。
前回の日記→ 18章.私が派遣先から戻って初めて一緒に昼食に行った時のこと
今回は、私が志望理由や自己PRを書いた時のことについてお話していきます。
行動しないことが一番のリスク
私は新しいことになかなか挑戦することができないのです。
それは、「失敗のリスクを考えると新しいことに挑戦することができなくなる」という思いから。恐れていても何のメリットはないのはわかっているのです。でも、自分で勝手に「できない理由だけ」を考えて終わってしまうのです。
行動しなければ、成功するチャンスを掴むことすらできない。
もちろん、行動することによって失敗することはあります。むしろ、失敗の方が多いかもしれません。
でも、エジソンの名言から言葉を借りると、『失敗というのは、ただ上手くいかない方法を見つけただけ。』でもあるのです。
だから、失敗ではないのですね。その上手くいかない方法を積み重ねていくと、最後には成功するということになります。
現代のように情報があふれ、日々目まぐるしい変化をしている状況では、『行動しないことが一番のリスク』になるのかもしれません。今の仕事が10年後には、AI(人工知能)、すなわち機械に置き換わっているかもしれません。
そういう環境の中、私も少しずつではありますが、新しいことにチャレンジしていきたいと思っています。
こうして、文章が書くことが大の苦手な私がブログを書くことを始めたのも、新しいことにチャレンジしたことの一つです。
いつも、『私の書いた記事なんて誰が読んでくれるのだろう。』と不安に思っています。でも、文章を書くのが大の苦手な私が、上手く書けず失敗を繰り返しながらではありますが、自分の好きなことを記事にできていることは、少しだけ自信になっています。
うつ病などで精神的につらい状況だったときでも、進んでいるのかどうかもわからないぐらいの進捗でも、こうしたチャレンジの積み重ねがあったからこそ、今のように、生きていける。そんな実感があります。
それでは、18章からの続きをお話していきます。
プロジェクトが遂行できない
私がこのプロジェクトに入った一番の理由は、「会社に来なくなったプロジェクトリーダーの代わりに、要件を決めること。」、そして、そのために、「お客様と合意した要件をまとめるドキュメントを作成する。」ということです。
でも、二転三転どころか、何十転も回り続けていて、完全に合意することができない要件をドキュメントに書いては修正することを繰り返している。
その合意していない要件に対応するため、プロジェクトメンバーが開発を何度もやり直している。
このような状態では、私がプロジェクトに入っていても何の意味もありません。むしろ、プロジェクトメンバーが疲弊していくだけで、マイナスにしかなっていないのです。
お客様との打ち合わせで、私やプロジェクトメンバーがお客様から嫌がられるのを承知で、要件を確定するように強く言うこともあります。予定されている納期に間に合わないことやプロジェクト期間が延びると追加で費用が発生することも言っているのです。
それでも一向に前に進まない。
そして、私の上司や営業部の上司に状況を相談しても、「何とかしろ」としか言われず、相談にもなりません。
「どうして相談にも乗ってくれないだろう。」
そのように思いましたが、すぐに営業担当が教えてくれました。それは、この案件が受注できたのが、このお客様の会社の役員と、私の会社の役員との仲が良かったため仕事をいただけたのです。ですので、お客様に対して強くものが言えないのでした。
でも、このまま要件が決まらず、納期も守ることができないことのほうが問題になるはずです。上司から私の会社側の役員に状況を説明したほうがいいと思えましたが、そのことは言いませんでした。
それは、言ったところで話をするはずがない。それに、私がうつ病がひどく、やる気がないということもありました。
お客様とは打ち合わせを何度かしましたが、結局、要件がほとんど決まらないまま、週末を迎えました。
応募
週末になり、人材紹介会社でいただいた求人の募集要項を見ていました。求人は、同業他社のほか、私の経歴が少しでも役に立ちそうな会社もあります。でも自信がないのです。
人材紹介会社からいただいた求人の数は、30社ぐらい。
「私だと採用されない。」
そう思って、どの会社も採用してもらえる気になりません。募集要項に書いてある、求める人材のスキルを見ると、自分のスキルよりも高いスキルを求められていたり、経験がないスキルが書いてあったりしました。
それに、そもそも、私は今の会社から抜け出すために転職をしたいというのが理由なのです。そのため、転職先に求めるものがはっきりしないのです。
どんな会社に行きたい。どんな仕事がしたい。その会社に入って将来どうなりたいといったことが全く思い浮かばない。
なので、履歴書の志望理由が書けない。それに、もし面接に呼ばれても、面接官の質問に対して、明確に答えることができる自信が持てないのです。
転職先に求めるものは、
- 私を採用してくれる会社があったら頑張りたい。
- 今の会社からあまり下がらない程度の給料はもらいたい。
というぐらいでした。
私の年齢は30代後半。30代後半で管理職ではない人だと、求人も少なく、転職が厳しいといわれています。実際に人材紹介会社からいただいた募集要項にも、募集している年齢が30代前半までとか、34歳までといったものも多く含まれています。
だから、人材紹介会社からいただいた求人票の数は多いのです。
人材紹介会社の人からは、募集している年齢より上でも、採用される可能性がある。求人が少ないので、とにかく多くの会社に応募してくださいと言われました。
そこで私が選んだのは、
- 同業他社
- 私が経験しているシステムを扱っている会社
です。
その理由は、私にシステムを扱った経験があるので、
- 履歴書の志望理由や自己PRが書きやすい。
- 面接でも自己PRが言いやすく、質問されても答えやすい。
- どの会社でも履歴書の中身や面接時に話す内容をある程度共通して利用できる。
といったことでした。
同業他社に行ってもやることはほとんど変わらず、大変さも変わらないことはわかっています。それでも、今の状況から抜け出したいとの思いから、まずは5社ほどの求人に申し込みをすることにしました。
最初の難関は・・・
求人の申し込みを行うため、履歴書や職務経歴書の内容を修正する必要があります。求人の募集要項に応じて、志望理由や自己PRを直す必要があるのです。
でも私は文章を書くのが苦手。いい文章が思い浮かばないのです。考えても、志望理由や自己PRが一行も書けません。
志望理由や自己PRを書くために、インターネットでお手本になるような文章を探します。そして、インターネットですぐに良さそうな文章が見つかるのです。
ただ、そのお手本となるような文章は、私が考えもしない立派な文章。真似して書くと、ほぼお手本と同じ文章になってしまい、自分の言葉ではないのです。
こうなってくると、いつものように不安が襲ってきます。
- 志望理由や自己PRがインターネットにあるお手本とほぼ同じなので、自分で考えて書いていないのがわかってしまう。
- 志望理由や自己PRが自分の言葉で書けないようでは、もし、面接まで行けても面接官に響く言葉が言えない。
- そうなると転職することができない。
求人に申し込む前から、不採用になるという感情しかないのです。落ち込む気持ちの中で、それでも半日以上かけて、1社分の履歴書と職務経歴書が完成します。
「できた。」
それは自分の言葉ではない、インターネットに載っていた文章をコピーしたような内容。それでも一つの目標が達成できたことで、少しだけ安心した気持ちになり、嬉しくなります。
1社分ができると、他の会社も同じような文章で作成することができます。
5社分の履歴書と職務経歴書を作成し、応募したい求人とその履歴書と職務経歴書を人材紹介会社にメールで送りました。
そして、メールを送ったと同時に、一気に疲れが出てきました。私は思ったことや考えたことを文章にするのが苦手というよりも、思い浮かばないのです。そのため、できるだけ文章を書くことを避けてきました。
だから、人の話を聞いたり、インターネットで参考になる文章を見つけたりすると、自分では考えもしないようなことばかりが頭に入ってきます。それだけで、劣等感を感じてしまうのです。
でも、今回だけは、自分の思ったことや考えたことを書かないといけない。もちろん、インターネットの力を大いに借りてではありますが、それでも書き上げました。それは今までほとんどすることがなかった経験です。
求人に応募するという最初の難関は突破しました。
頭がとっても疲れてしまったのでしょう。とにかく何もする気になれず、その後は、家で横になっていました。
週末の不安
翌日の日曜日の朝。夜眠ったことで、少し疲れが取れてきました。そうすると、また余計な不安を思いつくのです。
それは、
- 人材紹介会社の担当者が志望理由や自己PRの内容を見たときにどう思うか
- 応募しても面接に進めるのか
- 面接に進めたら、どんなことを話せばよいのか
- 今の仕事の状況からして、面接に進めても、面接の時間に行くことができるのか
- そもそも年齢を考えると採用してもらえないのではないか
- 転職が決まったら、今の会社に辞めるということをどう話せばよいのか
- うつ病が治っていないままで転職なんかできるのだろうか
など、現実に起こっていないことばかりが不安になるのです。現実に起こっていないので、もちろん、解決するわけでも、解決するための答えが見つかるわけでもありません。
そのような、今考える必要がないことで不安になってしまい、せっかくの休日も休まるということがないのです。
不安の中、何もすることができず、翌朝を迎えました。
(続く・・・20章.私が面接対策をした時のこと)