14章.私が転職活動を始めた時のこと

空

こんにちは、久川和人です。

前回は、
「心療内科では、後任の主治医との2回目の診察。でも、前回同様に、話を聞いてもらえず、同じ薬だけを処方されただけ。次回の予約はしたが、”恐らく二度と心療内科へは行かないだろう。”と思ってしまう。
そして、遂に転職活動を始めるべく、週末に転職サイトに登録している時に、会社ではとんでもない事件が起こっていた。」
のところまでお話しました。
(前回の日記→私が転職活動を始める時のこと

今回は、私が転職活動を始めた時のことについてお話していきます。

体内にある電波時計?

あなたは目覚まし時計は使っていますか?

私の特技は”目覚まし時計が不要なこと”。だったのですが、いつの間にか目覚まし時計をセットしないと起きないようになっていました。

昔は、体内に電波時計を持っているかのように、何時に寝ても起きたい時間に起きられるという、すごい体質でした。

それが最近は、体内の電波時計も働かず、目覚まし時計が必須。目覚まし時計をセットし忘れると、遅刻します。

でも、私は気が付いたんです。体内の電波時計は正常で、実は会社へ行きたくないから、遅刻する時間になるまで起きないということを。

だって、休みの日は、絶対に起きたい時間に起きられるんです。しかも正確にですよ。

ということで、僕の特技は、目覚まし時計が不要なのではなく、”都合のいいように体内時計が判断して起こしてくれる”ことみたいです。

それでは特技といえないですね。

会社が慌ただしい雰囲気に・・・

派遣先との契約が終わり、自社に戻ってきました。

自社に戻ってからは、派遣先にいるメンバーのサポートという仕事が与えられましたが、サポートすることもないため、事実上、それは、何も仕事が無いと同じ事。

周りの人たちは、人手が足りず、仕事が忙しく、深夜まで働いています。でも、社長や取締役、上司から嫌われている私に仕事が与えられることはありませんでした。

今の私の仕事というと、仕事として評価はされませんが、他の部署にいる、私の知っている人たちの仕事をたまに手伝っているぐらいです。でも非常に喜んでくれますよ。人手が足りないですからね。

私が週末に転職情報サイトに登録した、その翌日の月曜日。会社へ出社すると部署全体が慌ただしい雰囲気。上司を含めて何人かの人たちが、休日も仕事をしていたようです。

その慌ただしさの理由は、プロジェクトリーダーが体調不良で先週から休んでいるということ。そして、プロジェクト自体もうまくいっていないため、お客様からのクレームも多発しており、同じ部署に人たちが、その対応に追われているということです。

プロジェクトリーダーというポジションは、私もいくつかのプロジェクトで担当していましたのでその大変さやつらさはよくわかります。お客様からの無理な要求があっても、プロジェクトメンバーから「そんな対応は無理だ」と断られたりするので、お客様とプロジェクトメンバーとの間に立ち、板挟みの状態。

プロジェクトメンバーや上司などの支援が無いと大変きつい立場です。

会社は組織として機能しているので、困ったことがあっても助けることができる環境があるはずなのに、お互いがいがみ合うような状況のように感じられます。

なので、上手くいっているときはいいのですが、何か問題が発生すると、助けもなく孤立してしまう。

誰からの支援も得られず、お客様からのクレームも多く、その状況に耐えられなくなり、精神的に疲れてしまう。

そんな状態になり、会社を休んでしまったのではないかと思います。

余談ですが、そのプロジェクトリーダーは、復帰することはありませんでした。

そんな中、出勤してきた私は、

「どこかのプロジェクトで大問題が発生したのかな。でもいつものことだ。」

そんなことを思いながら、私は静かに自分の席に座っていました。

そして、慌ただしい雰囲気の中、僕はほとんど何もすることがないまま一日が終わり、家に帰りました。

後に、このプロジェクトの問題が私の運命を変えることになるとは、このときは全く思っていませんでした。

転職情報サイトから・・・

家に着いてメールを見ると、昨日、登録したいくつかの転職情報サイトから連絡がありました。

転職情報サイトに登録すると、転職情報サイトに登録している人材紹介会社の方と面談をして、僕の希望に合った転職先を紹介してもらえます。履歴書や職務経歴書の作成支援をしてくれるところもあります。

もちろん、紹介した転職先に応募しても面接まで進める保証はありませんが、いろいろな会社を紹介してくれるし、応募や内定までの交渉事も代行してもらえるので、転職が楽に行えます。

「どんな会社を紹介してもらえるのだろうか?」

「応募する際の志望理由はなんて書けばよいのだろうか?」

「応募して面接に進めるのだろうか?」

など、そんなことは、その時になったら考えればいいことなのに、余計な不安ばかりが先行します。

不安ばかりが先行してしまうと、面談の予約を入れるのもためらってしまい、メールの返信ができません。

しまいには、

「人材紹介会社の人との相性が合わなかったどうしよう。」

と、心療内科の主治医と最初に合う時と同じような心配までするようになります。

さらには、

面談に申し込んで、突然、その時間に行けなかったらどうしよう。

とまで考えだしてしまう。

あれこれと、考えても答えが出ないことばかりを考えてしまい、結局、その日はメールの返信ができず、あれこれと不安が頭によぎりながら、浅い眠りの中、つぎの日の朝を迎えました。

面談の申し込みは?

翌日、普段どおり朝の通勤電車に乗りました。

電車の中でも、昨夜と同じように、余計な不安ばかりを考えてしまいます。

そんなに不安になるなら、初めから転職情報サイトに申し込みをするなと自分に言いたいところですが、転職はしたいのです。

不安の中でも、

「メールの返信を早くしないと!!」

「転職したい!!」

と思う気持ちもあるのです。

でも行動できない。

勝手に自分の心の中で、いろいろな気持ちが混ざり合って、自分は結局どうしたいのかがわからなくなっていきます。

そんな気持ちで、その日の夜を迎えます。

夜、メールを見ると、昨日よりも人材紹介会社からのメールが増えていました。

不安は消えないですが、遂に行動に出る時がきます。

とにかく申し込みをしてみよう。

1通のメールの返信用の文章を書きました。でも、メールの送信ボタンが押せません。勇気がないんです。

現状を変えようとする恐怖心と、失敗するかもしれないという恐怖心。その恐怖からパソコンの画面にあるメール送信というボタンにマウスのカーソルを合わせることができません。

送信ボタンを押せないまま30分以上経ちました。最後は、

どうにでもなれ!!

と無理やり開き直ったつもりになり、遂に送信ボタンを押せたのでした。

そのあとも、メールの返信を3社ほどして、予約を入れました。

「返信は来るのだろうか・・・」

そんな心配をよそに、翌日、3社ともメールの返信があり、金曜日と翌週の月曜日、火曜日の会社の帰りに会うことになったのでした。

金曜日に面談場所へ

金曜日がやってきました。面談の時間に間に合うように会社を出て、予定どおり面談場所のビルの近くに到着。

履歴書や職務経歴書を作成しておいてほしいとのメールがあったので、事前に作成をして準備は万端。

転職情報サイトは、今の会社に入る際に利用したことがあり、転職情報サイトを利用した転職の流れはわかっていました。

それでも、不安ばかりが先行するのです。面談する相手がどんな人なのかわからず、私と相性が合わないかもしれない。

そんな未知の恐怖に怯え、面談場所のビルに入ることができません。でも、面談の約束の時間が近づき、遅れるわけにはいかないとの思いから、ビルの中に入りました。

それは、始めて心療内科に行ったとき、心療内科に入る勇気がなく、建物の周りをうろうろしたのと同じ状況。その時も予約している時間になる寸前で受付に行きました。

ビルの中に入り、エレベーターに乗り、受付に向かいます。さすがにここまでくると、半分開き直ったようになり、さっきまでの恐怖が少しずつ無くなっていきます。

受付で名前を伝えると、面談する部屋へと案内され、椅子に座りました。椅子に座った時には、ほとんど何も考えずに、だたじっと待っていました。

面談で

しばらく待っていると、現れたのは30代前半ぐらいの男性。IT企業に勤めていたらしく、私が今までやってきた仕事の内容を説明すると、ある程度は理解していただけたようでした。

話をしていて、

相性が合わないということはなさそう。

だと感じました。

私がいくつか質問の答えていると、ついに転職理由について聞かれました。転職理由についての答え方は難しいです。

今の現状は話しづらく、かといって、明確な理由もない。転職理由だけは、残業などが多く、仕事量が多いというあいまいなことしか言えません。

それでも、相手は人材紹介会社のプロフェッショナル。

転職理由は、人間関係の問題が多いですよね。

と言われました。

まさにそのとおりです。人間関係が良好なら、多少は仕事がつらくてもやっていけますよね。私が言いたいことの核心を突かれたました。

そのあと、しばらくして、私が応募できそうな会社の募集要項を20社以上も持ってきて説明をされ、その日の面談は終わり。

その会社の説明だけでもお腹いっぱいになったようです。週末は転職のことを考えることができず、体を休めるだけの時間となりました。

そして、月曜日からは、大変なことになるとはこの時は知るすべもありませんでした。

(続く・・・私が転職活動を始めた途端に大変な仕事を任された時のこと



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